社会に出て学んだことを、「この方法を学生の時に知っておけば、もっと勉強が効率的だったのに」と思うことが多々あると思います。本書は、マンガの形式でそれを伝えてくれている良書です。。50歳を過ぎて本書を読み、そう思いました。しかし、本書の狙いど真ん中の子供にそれを伝えて読書を促しても、なかなかその気になってくれません。思えば私も同世代の時そうでした、と思い出してしまいます。

高校1年生向けの学習指針書/手引き書ですが、伸び悩んでいるようなら、高校2年生でも3年生でも、あるいは浪人生でも、役に立つ内容が載っています。著者の熱意と良心を感じます。新潟県佐渡出身で東大に現役合格した著者の船登惟希さんが、学習方法の手のうちを包み隠さず教えてくれます。本文は、マンガ形式で、伸び悩んでいる高校1年生を主人公に、「自分以外の環境に秘密があるんじゃないのか?」、「大手予備校に秘密があるんじゃないのか?」、「地方の進学校に秘密があるんじゃないのか?」と主人公が疑問や悩みを口にして、それらに対して「環境は関係ない。自分自身がどう勉強するか次第だ」と答えが示されます。つまり、中高一貫の進学校にかよっていない人、高校受験に失敗して理想の進学校に入学できなかった人、塾にかよっているが成績がいまいちな人（あるいは塾にかよっていない人）をも読者に想定して、「それでも大丈夫。市販の参考書をちゃんと選んで学習すれば大学（東大）に受かることはできる」とガイドしてくれます。（本書の著者プロフィール欄に船登さんの出身高校の記載が無いのですが、Amazonの著者プロフィールには出身高校の明記があります。著者自身は県内トップ校の出身です。著者自身はこのマンガの主人公ではなく、45ページ目に登場する地方の進学校出身のチホのほう。「なんだよ、肩透かしだよ」と思うかもしれませんが、学習方法の手のうちを明かしてくれているという意味において、たいへんな良著です）本来であれば、学校の先生か塾の先生が教えてくれるか、あるいは進学校で寮生活などを送っていれば、親切な先輩が伝授してくれることではあるのですが、そういう機会も滅多にないでしょう。具体的な参考書名を挙げて、「この参考書とこの参考書とこれを組み合わせろ」、「この参考書の全ページをやる必要は無い」、「学校指定の計算問題集があるのなら、それでもいい」といった具合に、徹底的に親切に、そして具体的に教えてくれます。闇雲に参考書を買っても徒労ですし、1つの出版社の同じシリーズで全教科の参考書を揃えても無意味です。そもそも教科1つにつき参考書１冊では足りない。具体的にどれを選んで、どれとどれとどれを組み合わせて、それらのどこを学習すればいいかを教えてくれます。基本的には、どの教科も1.知識、2.網羅、3.ちょいずらし（応用）の3冊を挙げています。たとえば数学の知識は実教出版の『エクセル数学』を挙げていますが、『エクセル数学』はシリーズ本なので、1冊では済みませんし、逆に3冊未満で網羅なし/ちょうずらしなしで済んでいる教科もあります。KADOKAWAの本ですが、リストアップされた参考書の出版社は様々です。自力で偏差値65を超えて70をめざすことを目標とした本です。著者の船登さんが挙げている参考書が絶対ではありませんし、相性もあるでしょうが、「こういうふうに勉強していけばいい」、「こういうふうに参考書を選んで組み合わせていけばいい」という参考になります。

漫画でした。高校生の感情がリアルにイメージしやすいです。確かに、塾に行っていると、親は安心しますけれど、行っている割に、成績は芳しくありません。行っているだけで、塾の学習の予習復習はしていませんし、塾に行くための時間の分、学習できる時間は減るわけですから。家での学校の授業の予習と課題でいっぱい。復習までは手が回らない。3年間という限られた時間で、大学入試に求められた力を身につけるのには、どうすればよいか。自分で勉強することを軸とする参考書中心主義何を使って、どんな勉強をしたらよいのか、ということが説明されています。実際に使う参考書や問題集などが紹介されています。まず、書店で手に取ってみることができると思います。

子供が読まないと意味がない。これを読んで理解して自分に必要なら行動すると思う。内申が低い子向け。高い子にはそれはもうやっているみたいな内容もあるが知らない事もあったので読めてよかった

地方公立中学に通う子がいる親子は読むべきです。子どもの、内申点をよくしたいから、教師に媚びるのはイヤ、ダサい、という考え方を変えてくれます。内申点アップのための行動が、大人になったとき、人として大切になる誠実さ、計画性、行動力、礼儀、規則正しい生活習慣などを培うことに繋がっていることを教えてくれます。思春期の子供に親としてのかかわり方も教えてくれます。親が管理したり、上から押し付けたりするのではなく、一緒に考えたり、本人の自律をサポートしたりする立場に、親も意識を変えていかなければと気付かされました。子供たも読ませ、意識を変え、親子でできることから実践していこうと思います。

カバンの中も机も、身の回りがゴチャっとしていて、自信がないからふざけたり塞いだり、スネたり反抗的だったりする子にはいい本だと思います。親子関係が良好で、遅れ気味でもプリントを見せてくれて、小テストもそこそこの点数をとっている子(の親)には、インパクト小さめの本です。前者であれば、買いです。後者であれば、別のお買い物をオススメします。

嫁さんが読んでます

中２の娘のために買いました。行きたい高校があって、内申点を意識した時「今からじゃ遅い！！」なんてことがないように子どもも読むべきです！どんなに親が言っても思春期の子どもが聞く耳を持ちません！でも、この本なら当たり前のことかもしれないけど、ちゃんとやるべきことをやるという意識はできるかなと思います！